母の大好きな胡麻団子
皆さんは、胡麻団子と言ったらどのようなものを思い浮かべますか。
中華の胡麻揚げ団子のようなものや
胡麻餡がのったお団子を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
確かにそれらは美味しいです。
私も大好きですし。
でも
今日ご紹介したい胡麻団子は、それらとは全く異なるものなのです。
今にして思えば、私はこの胡麻団子のおかげで、
胡麻好きになったといっても過言ではありません。
私がまだ小さかった頃、
母が買ってきてくれたこの胡麻団子の箱を開けた時の衝撃?が
今でも忘れられません。
お団子が入っているから、と母に言われて、
いそいそと箱を開けてみたまでは良かったのですが、
すり潰したと思われる胡麻がビッシリと敷き詰められた箱には
お団子の姿形は何一つ見えなかったからです。
「お母さん、これ不良品じゃないの?お団子入ってないよ。」
「どれどれ、ああくりちゃん、これはね・・・」
そう言いながら
胡麻ビッシリの畑(笑)の中から母が掘り出してくれたのは
紛れもない串団子。
「すご~い、お団子が胡麻の中に埋まっていたぁ♪」
そのお団子の美味しかったこと。
そして何より、
お団子を埋め尽くしていたすり胡麻が本当に美味しかったのです。
お団子をかじり、すり胡麻をスプーンですくって食べる。
美味しさを2度味わうことが出来るこの胡麻団子は
今では私の大のお気に入りです。
そして
今では寝たきりで胃瘻チューブによる栄養しか摂れなくなった母が
大好きだった思い出のお菓子なのです。
東京都世田谷区粕谷4丁目にある「和菓子 彌生」
小さなお店です。
一度、機会があったら召し上がってみてください。
麩まんじゅうもおすすめですよ。
バスが近くまででているはずですが
記憶が定かではありません。ゴメンナサイ。
今は似たようなものがいろいろなお店で出回っているようですが
私の中では
胡麻団子と言ったら「彌生」なんです。